借入について(その2)
皆さんお元気ですか??
↑ サンケイスポーツより
昨日、甲子園球場では26歳秋山投手が躍動したようです。自己最多の計11三振を奪ったものの、初回のエラーがらみでの1失点で負け投手に・・・。
ラジオを聞きながらPC作業をしていましたが、解説者も絶賛の投球内容でした。昨晩は我がタイガース打線があまりに打てなさすぎたというところでしょうか??
秋山投手にはまたすぐにローテーションが回ってきます。その時には是非昨晩のうっぷんを晴らしてほしいものです!!
さて、今日は昨日の続きです。簡単におさらいを。
・ お勤め先は上場企業
・ ご年収は900万円くらい
・ 借入希望額はご年収の4倍くらい
・ なぜか自己資金は0円
・ 既存の借り入れは全くなし
こんなお客様の担当をさせていただいた時の話です。同業から見ても、銀行から見てもいう事なしのお客様です♪
ところが、住宅ローン事前審査用紙を提出した当日に、銀行からの電話。いつも朗らかな担当さんの声が、今考えると暗かったです。
銀行さん「浅川さん、〇〇です。」
浅川 「〇〇さん?もう承認ですか。流石っすね♡」
銀行さん 「申し訳ない。非承認です。」
浅川 「えっ??なんで???」
ここまでが先日記載した内容です。
銀行さん 「私達も、個人情報だから保証会社から教えてもらえないんですけど、即日NGってことは、まずコシンですね。」
浅川 「コシンって、借入してないって言ってんのに??」
コシンは個信と書きます。個人信用情報の事です。各種金融機関は、それぞれで個人個人の借り入れ・返済の履歴を共有しています。
(株)シーアイシー (CIC)
クレジット会社
(株)日本信用情報機関 (JICC)
信販会社、消費者金融会社、流通系・銀行系・メーカー系カード会社、金融機関、保証会社、リース会社
(社)全国銀行個人信用情報センター
銀行系列
大抵の銀行は、上記3つの個人信用情報機関から、そのお客様の借り入れの状況、履歴を確認します。銀行さんの言葉を疑うまでもなく、即日NGになるお客様は個人情報に汚れがあると考えるべきです。
私はお客様にすぐさま電話で審査が非承認だったことを告げ、その晩ご自宅へお伺いしたのでした。
まるでお通夜でした。
浅川「大変申し上げにくいのですが、即日NGの場合、既存あるいは過去の借入が原因と考えられるんです。本当に心当たりないですか??」
奥様「本当に借りてないですよ??前も。ねぇ??」
奥様は本当に心当たりがないようです。
・・となると???
こういう時、浅川はご主人の目を見据えています。そしてそういうときの浅川の目力は結構強いそうですよ。
浅川「リボとか、キャッシングとか使ったことありませんか??返済がお済になったのも教えてください。」
ご主人の目が泳いできました!!
ご主人「それならいくつかありましたよ?でもずいぶん前に完済してます。」
浅川「それだ!!!」
奥様「なにそれ??
聞いてないんだけど(怒!!」
それからご主人と奥様で、それはそれはシビアな話し合いが行われました。浅川は何にも悪いことをしたわけでもないのに、なんとなく正座せざるを得ない状況・・。ご夫妻の前で15分ほど。
(ちなみに浅川は正座が大の苦手です。)
90%奥様が 叫んでいる お話になっている中、伏し目がちにポツポツと口を開くご主人のお話を要約すると、
・数年前、福岡に単身赴任だった。
・手持ちがないとき、キャッシングをしたことがある。
・福岡から戻るとき、全部綺麗に完済した。
もちろん、合間合間に奥様の火を吹くような突込みが入るのですが。
奥様
「生活費、十分あったでしょ!!!」
しかし浅川も悩み相談に来ているわけではありません。
(奥さん、ご主人淋しかったんですよ)
なんて間違っても口にしてはなりませぬ。
とにかく先に進まねば。
浅川 「ご主人、そのお使いになってたカード会社と、そのキャッシング、リボの枠を全部書き出してください。」
ご主人「解りました。」
ご主人はとっても協力的でした。だって奥様の前から離席するチャンスですからね。ちなみにもう浅川の足は完全に感覚が無くなっていました。
そんなこんなで、先にNGになった銀行とほぼ同条件の銀行への事前審査用紙を作って頂き、キャッシングの過去の履歴をすべて記載したメモを頂戴して帰社したのでした。足をひきづりながら・・・・。
もしご興味があったら覚えておいてください。
キャッシング、リボって、一度でも使ったことがある人は、その枠の借り入れをしているものとして、金融機関は判断します。たとえ完済していても。ちょっと酷な気もしますが、お金を貸す側からすると当たり前かもしれませんね。
翌火曜日、今度は違う銀行に事前審査用紙を提出すると同時に、キャッシング等のメモも渡しました。銀行は、
自分たちで把握できない、
得体のしれない借り入れ
をとにかく嫌います。何の借り入れかつじつまが合えば、それなりに対応してくれる場合が多いんです。今回はどのカードでいくらの枠があるかを全部控えてきました。だってこのお客様はそれ以外はとっても条件が良いですから。
確か2日後の木曜日、条件付きでの承認が下りました。条件とは、
キャッシング、リボの枠を全部解約すること。
まぁ別に厳しい条件ではないですよね。もう2度と奥様に内緒の借り入れをなさることは無いでしょうし。
実は去年の年末、数年ぶりにこのお客様宅までご挨拶にお伺いしました。ご主人にはお会いできませんでしたけど、表札の名前も変わってなかったし、奥様はとっても幸せそうでした。
不動産営業って、人様の人生の本当に重大な節目に立ち会わせていただく職業ですよね。今日、過去を振り返りつつ、改めて噛みしめています。
願わくば、浅川が仲介業者として携わったお取引において、売主さん、買主さん、双方のお客様が幸せになりますように。
最後までお目通しいただきましてありがとうございました。
今後とも浅川と浅川不動産をよろしくお願いいたします。